日記の補完を今更慌てて並べる。
滑稽だが何もしないよりはるかにいい。
精神衛生上いいと思うんだってば。
以下、日記。
滑稽だが何もしないよりはるかにいい。
精神衛生上いいと思うんだってば。
以下、日記。
=====???=====
どこまでも どこまでも
ただただ白一色の世界
上も下も無い
右も左も無い
誰もいない
いるのはたった一人
彫像のように動かない少女だけ
=====
道化師じみた法衣をまとった少女は、全くの無表情で遠くの一点を見つめていた。
少女の背後に広がる白一色の空間から、じわりと黒が滲み出す。
滲み出した黒は空間全体の白と完全に混じり合い、やがて濃淡の無い灰色へと変わった。
少女の背後から、燕尾服を着た胡散臭い笑顔の青年が現われた。
「やぁやぁ久しぶりだねぇ、人間的な感覚でいえば僕らが別行動に移ってから随分経つような気がしなくも無いけれど、あれからずっとここにいたのかい?」
シルクハットを取り、紳士のように礼をしてみせながら、少女にまくし立てる。
少女は答えない。
「おやおや、何も言わないなんて珍しく機嫌がいいねぇ、それも、とても上機嫌だなんて、ここがカラフルな色に染まるかもしれないねぇ。」
人外として生きてきた今まで、どんなに機嫌がよくても一度たりともそんなことは無い。
今後永劫変わることもない、それは二人とも知っている。
「ここ」を住処にする者は永劫に変わらない。
ただ、少女の道化師じみた法衣が、より魚のひれや道化師のデザインを取り入れた物になっただけ。
青年はシルクハットを人差し指でくるくる回しながら少女に語る。
「僕はもう暫くあの島に下りて、色々と見てくるから、帰ってくるまでいい子で待ってると、もしかしたらお土産のようなものが手に入るかもしれないよ。」
少女は無表情無言不動のまま、変わらない。
「おや、お見送りありがとう、それじゃあいってくるよ」
青年が礼をすると共に、姿が掻き消えた。
少女はそれからもずっと動かなかった。
「明とはな…」
誰にも聞こえないようにつぶやいた。
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どこまでも どこまでも
ただただ白一色の世界
上も下も無い
右も左も無い
誰もいない
いるのはたった一人
彫像のように動かない少女だけ
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道化師じみた法衣をまとった少女は、全くの無表情で遠くの一点を見つめていた。
少女の背後に広がる白一色の空間から、じわりと黒が滲み出す。
滲み出した黒は空間全体の白と完全に混じり合い、やがて濃淡の無い灰色へと変わった。
少女の背後から、燕尾服を着た胡散臭い笑顔の青年が現われた。
「やぁやぁ久しぶりだねぇ、人間的な感覚でいえば僕らが別行動に移ってから随分経つような気がしなくも無いけれど、あれからずっとここにいたのかい?」
シルクハットを取り、紳士のように礼をしてみせながら、少女にまくし立てる。
少女は答えない。
「おやおや、何も言わないなんて珍しく機嫌がいいねぇ、それも、とても上機嫌だなんて、ここがカラフルな色に染まるかもしれないねぇ。」
人外として生きてきた今まで、どんなに機嫌がよくても一度たりともそんなことは無い。
今後永劫変わることもない、それは二人とも知っている。
「ここ」を住処にする者は永劫に変わらない。
ただ、少女の道化師じみた法衣が、より魚のひれや道化師のデザインを取り入れた物になっただけ。
青年はシルクハットを人差し指でくるくる回しながら少女に語る。
「僕はもう暫くあの島に下りて、色々と見てくるから、帰ってくるまでいい子で待ってると、もしかしたらお土産のようなものが手に入るかもしれないよ。」
少女は無表情無言不動のまま、変わらない。
「おや、お見送りありがとう、それじゃあいってくるよ」
青年が礼をすると共に、姿が掻き消えた。
少女はそれからもずっと動かなかった。
「明とはな…」
誰にも聞こえないようにつぶやいた。
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