連投だけど気にする余裕はない。
胃がぐつぐつしやがる。
そういや昨今胃腸に来る風邪が流行だそうで。
どちらサンもお大事になすって頂きてェモンですねェ。
以下、日記。
胃がぐつぐつしやがる。
そういや昨今胃腸に来る風邪が流行だそうで。
どちらサンもお大事になすって頂きてェモンですねェ。
以下、日記。
=====3日目・夜明け前=====
例によって起床は夜明け前。
今は早く起きてもする事がない、というかあってもうまくできない。
まだじわじわ痛む右腕は、硬く固定され、胸の前で吊ってある。
同行者キルサンによると、腕の骨折りは平均的に見て全治3~4週間ほど、とのことだった。
そんなに長いこと腕を固定してたら動かせなくなってしまうんじゃないだろうか、と不安になった。
とはいえ今の時間、自分の世話もそうする事がない。
手持ち無沙汰になった俺は、色々考えてすごすことにした。
この遺跡は不思議な所で、島の滞在日数にあわせてどんどん敵が強くなっていく。
遺跡外で安静にしていたいが、今降りておかないと完治した時の敵に対応できないことがひとつ。
3人チームになるはずだった俺の代理としてライオスを送り込みたかったが、ライオスが俺に同行する、と言って聞かないのがひとつ。
思ったことはあまり曲げない性質なのだろう、難しい年頃だ。
ふと見るとライオスの毛布がずれている。
かけ直そうと毛布の端を持ち上げると、ぱちりと目が開いた。
「何をしているのですか。」
じろり、と睨まれる。
変な誤解をしていそうだ。
「いえ、毛布を掛け直そうとしたンですが。」
「こんな子供に対して変な興味があったのかと思いました。」
握り拳を下ろしつつ、残念そうにため息をつく理由は何なのだろう。
この家族は思い込みが激しそうなので、ある種予想通りなのだが。
「ンな訳あるか。 俺にゃ好きな子がいますよ。」
思い余って保護者に挑んだ事もあった。
ふんわりした白い髪に、引き込まれるような赤い瞳の真っ白な少女。
傍にいると砂糖菓子みたいな気持ちになる。
ずいぶん連絡を不精している内に、碌に挨拶もできず島が閉鎖された。
今回の探索では会えるのだろうか。
もし会えるのなら、今度こそ。
「もしもし?」
ライオスの声で、放浪しかけていた意識を引き戻される。
「ハイ何でしょう、ライオスサン」
「何でしょう、じゃないですよ。
急に黙りこくって私の言うことも聞いてないんですから!」
そういってライオスは頬を膨らませる。
「スミマセン。
何のお話でしたっけ」
ライは若干照れくさそうにそっぽを向いてみせる。
何を言っていたのだろう。
「もういいです。
あと、ライでいいです。」
なんだかよくわからないが、親睦が深まったようだ。
=====4日目・深夜=====
あの子を 見つけた。
つい、声をかけてしまった。
連絡不精の俺なんかが声かけて良い訳ないはずなんだが、ふらふら引き寄せられてしまう。
「アンタみてェに自制できねェ辺り、俺ぁ甘いンですよね、義兄サン」
二度と会うことのないであろう人物に問いかけてみる。
もちろん答えはなかった。
=====
例によって起床は夜明け前。
今は早く起きてもする事がない、というかあってもうまくできない。
まだじわじわ痛む右腕は、硬く固定され、胸の前で吊ってある。
同行者キルサンによると、腕の骨折りは平均的に見て全治3~4週間ほど、とのことだった。
そんなに長いこと腕を固定してたら動かせなくなってしまうんじゃないだろうか、と不安になった。
とはいえ今の時間、自分の世話もそうする事がない。
手持ち無沙汰になった俺は、色々考えてすごすことにした。
この遺跡は不思議な所で、島の滞在日数にあわせてどんどん敵が強くなっていく。
遺跡外で安静にしていたいが、今降りておかないと完治した時の敵に対応できないことがひとつ。
3人チームになるはずだった俺の代理としてライオスを送り込みたかったが、ライオスが俺に同行する、と言って聞かないのがひとつ。
思ったことはあまり曲げない性質なのだろう、難しい年頃だ。
ふと見るとライオスの毛布がずれている。
かけ直そうと毛布の端を持ち上げると、ぱちりと目が開いた。
「何をしているのですか。」
じろり、と睨まれる。
変な誤解をしていそうだ。
「いえ、毛布を掛け直そうとしたンですが。」
「こんな子供に対して変な興味があったのかと思いました。」
握り拳を下ろしつつ、残念そうにため息をつく理由は何なのだろう。
この家族は思い込みが激しそうなので、ある種予想通りなのだが。
「ンな訳あるか。 俺にゃ好きな子がいますよ。」
思い余って保護者に挑んだ事もあった。
ふんわりした白い髪に、引き込まれるような赤い瞳の真っ白な少女。
傍にいると砂糖菓子みたいな気持ちになる。
ずいぶん連絡を不精している内に、碌に挨拶もできず島が閉鎖された。
今回の探索では会えるのだろうか。
もし会えるのなら、今度こそ。
「もしもし?」
ライオスの声で、放浪しかけていた意識を引き戻される。
「ハイ何でしょう、ライオスサン」
「何でしょう、じゃないですよ。
急に黙りこくって私の言うことも聞いてないんですから!」
そういってライオスは頬を膨らませる。
「スミマセン。
何のお話でしたっけ」
ライは若干照れくさそうにそっぽを向いてみせる。
何を言っていたのだろう。
「もういいです。
あと、ライでいいです。」
なんだかよくわからないが、親睦が深まったようだ。
=====4日目・深夜=====
あの子を 見つけた。
つい、声をかけてしまった。
連絡不精の俺なんかが声かけて良い訳ないはずなんだが、ふらふら引き寄せられてしまう。
「アンタみてェに自制できねェ辺り、俺ぁ甘いンですよね、義兄サン」
二度と会うことのないであろう人物に問いかけてみる。
もちろん答えはなかった。
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