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2024/11/26 00:23 |
記憶2
【はじめに】
・偽島1期と2期の駿斗の設定補完とかです。
・辻褄あわせの割に矛盾点が満載です。
・ぽつりぽつりと続いていきます。
・ネタバラシ要素を多分に含みます。
・基本的に脇役【明】の視点で進みます。
・気分の悪い話です。
・痛いです。激痛どころじゃ在りません。

それでも読むぜ、と仰る方はどうぞ。


=====

ある所に一人の少女が居ました。
真っ白い髪に真っ白い肌、小柄で、彫像のように整った顔をしていて、明と名乗ります。
真っ白い道化師めいた法衣を身に纏い、
少女はどこまでも灰色一色で、上下左右のない空間の中、じっとたたずんでいます。
少女の他には誰も居らず、物音も静寂の音さえも存在しません。

少女はただ灰色の空間の、何も無い一点を注視しています。
ある時。仲の良い二人の少女が居た。
おそろいの赤い鞄を背負い、並んで歩いて帰る途中、
コウサテンで大きな車と普通の車が事故を起こした。
普通の車が吹き飛ばされ、二人の少女達のいる歩道をぐちゃぐちゃに壊した。
沢山の人が大怪我をし、死んだ。
二人の少女も、容態を調べるために病院に連れてこられた。
一人の少女は、血等で汚れてはいたが、無傷だった。
もう一人の少女は、ぐちゃぐちゃの肉塊になった自分が運ばれていく様子を見て、自分が死んでいる事を知った。
死んでしまった少女は、まだ生きている頃に約束をしていた。


『大好きな親友だから、大人になっても、おばあちゃんになっても。
どんな事があっても、ずっと一緒にいようね』


死んでしまった少女は、その約束を思い出し、生き残った少女に寄り添った。
多くの人間が行き交う中、生き残った少女は一人で一番奥の椅子に座っていた。
慌しい病院の中、人形のように生気なく座る少女と、寄り添う少女に気づく者は無かった。


一人の少年が、廊下をバタバタ駆けて来た。
少年は医師の診察から逃れる為に逃げている途中だった。
一番奥の椅子に座った少女に気づかぬまま走り続けた。
ぶつかりそうになった所で、少年は座っている少女に気づいた。
隣に寄り添っている少女には気づかなかった。

少年と暫く話していくうちに、座っている少女は元気を取り戻し、笑った。
寄り添う少女は酷く不機嫌そうな顔をしたが、誰も気づかなかった。
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2007/07/12 21:55 | Comments(0) | TrackBack() | ……

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